やりたいことがわからない人へ

大学時代、色々な人と話していてよく話題に上がるのが、「自分が何をやりたいのかわからない」というものでした。特に、就職活動を開始して、自己分析、業界分析、自己PR作成、履歴書作成などと過去と将来のことを深く考える時期に、よくこのようなことを友人と話し合ったものでした。世の中に出回っている自己啓発系の本などには、「自分の本当に心からやりたいことを仕事にしよう」などと書いてあり、「就職」というよりは「就社」の傾向が強い日本社会の中では、やりたいことを仕事にするという時点でかなりハードルが高く、かなりの友人が自分のやりたいことについて悩んでいるようでした。

僕は受験時代に出会った「英語」と、大学時代に出会った「会計」を組み合わせて将来的にUSCPAにでもなろうと漠然と考えていたので、この「やりたいことがわからない」問題には深くはまり込むことはなかったのですが、それでも何かどこかに「自分がやりたいこと」が隠れているかもしれないと考えて、やりたいことをどのように見つけるかが書いてある本を何冊も読んでみました。その中から、いくつか抜粋して書いていきます。

1.昔好きだったことをやってみる

とある本に書いてあったのが、「その昔、自分が好きだったことや興味があったことで、今はあきらめたものに取り組む」というものでした。「なるほど!」大学生だった僕は、昔の自分を振り返ってみました。すると候補にあがったのが「ゲーム」と「虫取り」という結果でした。さっそく行動に移してみようと思い、中古でゲームを購入し、数年ぶりにゲームをやりこみました。気が付けば土日の二日を全てゲームにつぎ込み、貴重な週末を完全に無駄にしたあげく、とんでもない疲労感と共にこの行動は失敗に終わりました。虫取りに関しては子供のころは好きでしたが、大人になるとセミもカマキリも触れないという草食系男子になっていたのでこちらは断念しました。

それにしてもこの本を読んだ時代にYoutuberという職業がそこまで有名になっていなくて助かりました。もしかしたら勢いで「ゲームの実況中継をするYoutuberになる!」とか言い出しかねないくらい前のめりだったので。人前に出るのが苦手な僕には、向いていないのです。

2.テスト勉強のときついついやってしまったことをやる

次に見かけたのが、学生時代のテスト勉強のとき、ついついやってしまっていたことにヒントがあるというものでした。「なるほど!」大学生の僕は、中学や高校の学生時代を振り返ってみましたが、それはそれはテスト勉強をしている風景が全く思い浮かびませんでした。正直、僕は中学や高校のときは本当に勉強をしていなかったです。(参考:人は変われるのか1 人は変われるのか2)

ちなみに必死になって考えた結果、思い浮かんだのが「机の中を整理」というものでした。これでは仕事になりません・・・。

3.考えるのではなく、とりあえずやってみる

これは一理あると思います。僕も実際に英語を勉強して悪くないと思ったし、会計を勉強しても悪くないと思いました。とりあえず、頭で考えるだけでなく、アルバイトだろうがなんだろうが、とりあえず興味がありそうな分野に手を付けてみるというものになります。しかし、この方法は正社員として働いている人にはなかなかむずかしいと思います。何かに手を付ける前に、どのような分野に自分は興味があるのかが良くわからない、という人が大多数になるのではないでしょうか。

4.ひたすら様々な情報に触れまくる

こちらを上記3の「考えるのではなく、とりあえずやってみる」と組み合わせるのが、やりたいことを見つける正攻法だと思います。自分は何がやりたいのか見当もつかないという人は、何がやりたいかを考える前に、世の中にどのような仕事があるかという情報量が足りていないということになります。確かに、自分で知りもしないことをやりたいとなるわけもないので、とりあえず膨大な情報に触れまくって、その中から「おもしろそう」と少しでも心が動いたものに対して、即座に行動に移すということが重要になります。それはおもしろそうな活動を行っている団体に連絡をとるのでも良いし、実際にアルバイトとして応募するのでも良いし、その分野の本を読み漁るのでも良いかもしれません。

最後に

一番良くないのは「やりたいことはきっと別にある」と考えて、不満を垂れ流しながら毎日を過ごすことだと思います。「やりたいこと」が見つかっていないことを、努力をしない言い訳にしている状態です。やりたいことが見つからない。だから本気もだせないという人は、一度自分の職場で本気を出して成果をあげてみるのも一つの方法だと思います。成果さえ上がれば周囲からの評価も変わり、その瞬間に自分の仕事が好きになるかもしれません。これらをまとめると

  1. とにかく様々な情報を取り込む
  2. 心が動いた分野があれば、即行動
  3. 現在の仕事にも全力

ということになると思います。とりあえず情報に触れまくってどのような仕事があるのかを知りまくり、もし少しでも興味が湧いたら即座に行動をおこして自分の人生に取り込み、それらの活動をつづけながらも、現在の仕事で最高の成果を目指す。かなり難易度が高いと思いますが、この状態を保っていれば、気が付いたらやりたいことをやっている人生になっているのではないでしょうか。

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