今回は僕がUSCPAの勉強時に試して、非常に効果的だった勉強方法を紹介します。勉強方法というよりは、ノートの取り方になります。こちらの方法は勉強を始めた早い段階から始めるほど効果が出てくるものになりますが、試験間近の人でも十分使えるものになっていると思います。というか、ほとんどの人はこの方法を使っていると思いますが、一応ご紹介ということになります。

単語の書き方

突然ですが、あなたがUSCPAの勉強として問題集を解いているとき、借方が「減価償却費」、そして貸方が「減価償却累計額」という仕訳の問題が出てきたとします。このとき、あなたのノートは以下のようになっていると思います。

Dr Depreciation Expense
 Cr Accumulated Depreciation

まさかとは思いますが、「借方:減価償却費」「貸方:減価償却累計額」と日本語で書いていないですよね。日本語の簿記の単語は無駄に長いかつすべて漢字なので、全部書いていたら日が暮れてしまいます。USCPAの勉強にとって日本語で書くことは百害あって一利なしなので、とにかくすべての勘定科目を英語で書くようにしましょう。

さて、前置きが少し長くなってしまいましたが、今回はこの単語についてどのようにノートに書くべきかについての話になります。結論から書くと「単語は極限まで省略して書きましょう」ということになります。例えば、僕が勉強時代に上記の仕訳をどのように書いていたかというと、以下のようになります。

Dr DE
 Cr AD

試験直前になってくると、さらに省略するようになり「Dr」も「Cr」も書かず、以下のようになっていました。

D
 A

もはや何を書いているかわからないと思いますが、全く問題ありません。要するに自分さえ理解できればそれでよいのです。では、なぜこのように単語を省略して書くべきなのでしょうか。実際にやってみるとわかるのですが、この方法には計り知れない効果があります。それは「時間が圧倒的に捻出できる」ということです。詳細について、以下で見ていきましょう。

限られた時間の中で最大限問題が解ける

当たり前ですが、単語を省略して書くことにより、時間を数秒短縮することができます。つまり、数秒捻出できるわけです。「おいおい、たった数秒で何言ってるんだ」と思われるかもしれませんが、仮に「Depreciation Expense」と「Accumulated Amortization」を「DE」と「AD」と略すように、USCPA勉強中にすべての単語を略して記載することにより、勘定科目ごとに平均して6秒の短縮ができるとしましょう。これを1日100問解くと考えると、100問×6秒だとして、600秒の短縮が可能です。なんと10分もの差が生まれるのです。本当は1日に100問以上解いていると思いますが、これを毎日続けるとすると、なんと1週間で70分、つまり1時間以上になります。

これはいいかえると、単語を略さず書いている人は、丁寧に勉強しているように見せかけることはできるかもしれませんが、単語を省略する人と比べて何も生み出さないただ単語を書くという行為に、1週間で1時間以上も費やしていることになります。言うまでもなく、とてつもない無駄な時間です。逆に、単語を略して書く人はその浮いた1時間で多くの講義を見たり、問題集を解いたりすることができるわけです。1週間で1時間ということは、これが数か月続いた時には圧倒的な「意味ある勉強時間」の差としてあらわれることになります。僕は、同じ期間勉強しても合格する人と不合格になってしまう人がいるのは、こういう細かいところの差が少なくない割合を占めると思っています。

ついでに、これが日本語の「減価償却費」と「減価償却累計額」と書いていたと考えたらもう目も当てられません。一度、本気で素早くこれらの単語を書いてみてください。やってみるとわかりますが、日本語で勘定科目を書くというのは正直人生捨ててるといっても良いくらい無駄な時間がかかります。絶対に日本語で勘定科目を書いてはいけません。

「丁寧に単語を書かないと勉強している気にならない」という人は、本来の目的を思いだしましょう。USCPAの勉強をするのは、勉強をしている気になるためでも、単語を覚えるためでもありません。USCPAに合格して、人生をより良いものにするためではないでしょうか。単語は略して書いて、講義を見る、問題集を解くという本当に知識が身につく作業に最大限まで時間を使うようにしましょう。

手への負担が減る

こちらは隠れた効果になりますが、単語を略して書くことにより、手への疲労が少なくなります。これは上記の時間短縮による効果と比べると地味で、そこまで大きな効果のようにはみえません。しかし、勉強するときにかかる負担を減らすことができるのは大きなメリットになります。僕のように、モノを書くときに無意識に力が入ってしまう人は、かなり負担を軽減することができます。

僕が実際に使っていた単語の略し方

最後に、僕がどのように単語を略していたのかを少しだけ紹介します。単語の略し方は人それぞれやりやすい方法でやるのが一番ですが、参考としていただければと思います。

  • 売掛金:Accounts Recievable→AR→R
  • 買掛金:Accounts Payable→AP→P
  • 減価償却費:Depreciation Expense→DE→D
  • 売上:Sales→S

これらはもちろん一例ですが、とにかく基本的には頭文字だけで理解できるようにすると、相当な時間短縮になります。「塵も積もれば山となる」を体現する方法になりますので、少しでも勉強の生産性を高めたい人はぜひ試してみてください。