BECとは

USCPA試験の科目の1つであるBusiness Environment and Concepts、いわゆるBECを分析します。BECは日本語では「ビジネス環境及び諸概念」となります。直訳すると何の科目か分かりにくいですが、具体的な内容としては工業簿記、管理会計、原価計算、予算統制といった製造業で重要となる分野から、経済学やファイナンス、ITやコーポレートガバナンスといった分野も含まれます。

試験の配点&出題範囲

出題範囲と配点は以下のようになっています。

  1. Corporate Governance:17–27%
  2. Economic Concepts and Analysis:17–27%
  3. Financial Management:11–21%
  4. Information Technology:15-25%
  5. Operations Management:15-25%

僕が使用した問題集のBISKの目次は以下のようになっています。出題範囲とほぼ同じような内容となっています。

  1. Corporate Governance (コーポレートガバナンス)
  2. Economics (経済学)
  3. Financial Management/Operation Management (財務・オペレーション管理)
  4. Information Systems (IT)

BECは様々な分野を含んでいるのがわかりますね。ただ、受験した感想としては範囲は広くても問題は基礎的なものが多いので、苦手な分野を作らない又は苦手な分野でも基礎の問題は解答できるレベルまで勉強することが重要です。

問われる能力

BECで問われる能力は以下となります。

  1. Remembering and understanding(記憶及び理解):15-25%
  2. Application(応用):50-60%
  3. Analysis(分析):20-30%

大半を応用問題が占めていますね。個人的には試験内容が一番簡単だと感じたのがBECだったのですが、スコアが一番低いのもBECだったので、簡単そうに見えて応用力を問うている問題が多いのかもしれません。

試験時間

BECの試験時間は4時間になります。以前は3時間だったのですが、新試験になって4時間まで伸びました。旧試験の際はUSCPA試験のシステム上、1日に2科目を受験することも可能だったのですが、新試験では1日に2科目を受けるのはやめておいた方が無難です。さすがに1日4時間の試験を2回受けるのは8時間PCとにらめっこすることになるので、負担が大きいと思います。

出題形式

USCPA試験の他の科目と違って、BECには唯一、記述問題があるという点で特徴的となっています。問題数及び配点は以下のようになっています。

【選択問題】
31問×2テストレット:合計62問
配点:50%

【シミュレーション問題】
2問×2テストレット:合計4問
配点:35%

【記述問題】
3問×1テストレット:合計3問
配点:15%

スコアが75以上で合格となるため、記述問題は捨てても大丈夫と考える人がいるかもしれませんが、仮に記述問題を捨てたと仮定した場合、選択問題とシミュレーションで90%程度の正答率を出す必要があるのでお勧めできません。選択問題でも正答率を上げながら、記述問題でもしっかり何かを書いて点数を取った方が無難です(参考記事:捨てる分野について)。

※ちなみに僕が受験した当時は選択問題の配点が85%だったのですが、自分の中では選択問題は全問正解じゃないかという出来具合だったのですが、念のため記述問題も全力で取り組みました。結果としてスコアは合格点ぎりぎりでした(たしか76)。仮に記述問題を書いていなければ不合格だったと思うとゾッとします。

問題集

僕が使用した問題集は以下となります。

どの問題集でも構わないので、とにかく講義で内容を把握したら、何度も同じ問題集をどんどん解いて自分の血肉としましょう。このサイトで何度も言ってますが、反復練習が非常に大事です。

以上でBECの分析を終わります。