人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

またまた面白い本に巡り合うことが出来ました。ただ、この本の出版は8月となっているので、僕が手に取ったのは出版から1ヶ月も後ということになります。最近自分の本に関する感性が薄れてきているのでもう少しアンテナを張っていきたいところです。さて、今回紹介する本は長いタイトルになりますが「人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている」というものになります。

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結論から申し上げますと、「どうして私じゃなくて、あきらかにやり方が汚いあいつの方が評価されるんだ」「自分はコツコツ頑張っているので、いつか誰かが評価してくれる」「あんな口だけで何もできないやつが昇進するなんてこの会社は終わってる」「私の方が頑張ってるのになんであいつの方が・・・」こういった考えや似たような考えを少しでも持ったことがある方は悪いことは言いませんので今すぐに本書を購入してください。自分が陥っている状況を少しでも理解することが出来ます。

本の内容にあるのはまさにタイトルの通りで、人生を成功させるためには運でも実力に加えて、「なんかこいつなら大丈夫そうだな」と周囲の人間に錯覚させる力が重要だというものになります。著者は「人々が自分に対して持っている、自分に都合のいい思考の錯覚」について「錯覚資産」として表現しています。

僕はこの本を読んでいて、この錯覚資産の概念はホリエモンのいう「信用」に似たような概念だなと感じました。ホリエモンもまずは小さな成功体験を積み重ね、自信をつけることによってより大きな成功を目指せるようになると言っています。

まぁ単純化して考えると、仮に自分がある商品を発明したとして、セールスマンを雇う必要が発生した場合、以下の2人が面接に来たとすると、確実に前者を採用すると思います。

  1. 「絶対に売りまくります!前職では営業成績、関東1位でした(ただし10月のみ)」
  2. 「前職でも営業だったので、大丈夫だと思います」

何を書いているかわかりにくくなってきましたが、仮にこのサイトを見てくれている人が、僕がUSCPAという理由で「何かすごいのでは」と思ってくれていたとするのであれば、僕はその方に対して錯覚資産を有していることになります。要はそういう方をどんどん増やしていきましょうということです。

ただ残念なのは、錯覚資産が重要であるという内容に書面の大半が割かれており、その錯覚資産の増やし方について書かれている記載があまりないという点があげられます。錯覚資産が大事なのはわかった。ではその錯覚資産の増やし方をガンガン教えてくれ、というところで本書が終わってしまいます。

ただ、冒頭のような考えを持つ人にとって、こういう考え方もあるという事実だけでも知ることが出来るという点においてこの本は読む価値が非常にあると僕は思います。特にUSCPAなど会計系の資格を目指す人は根が非常にまじめな人が多く、それゆえに自分を出せずに人生をかなり損しているのではと思っています。この本を読むことによって、そういった人が少しでも減少してくれれば良いと思っています。

Amazonの評価ではボロ糞なコメントと共に低い点数もつけられていますが、人間社会には勘違いで評価されるという一面があるということを理解して、自分がうまく利用すれば良いだけです。匿名でネガティブなことをつらつら書き込むだけの人と、同じ匿名(ペンネームのみ)でも既に出版まで行っている著者を比べると、同じ匿名の人間でも錯覚資産を活用した人間の方が成功するということがわかってしまいますね。

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