【書評】無敵の思考

いよいよ夏の日々が始まり、外を歩くだけで倒れてしまうのではないかという気持ちになるようになってきましたね。そんな日々ですが、なんと友人が「上手いかき氷が食べたい」と言い出しまして、それを食べるためには長くて1時間以上も行列に並ぶ必要があるというではありませんか。

普段の僕なら「かき氷にそこまで価値があるとは思わない。時間とお金の無駄」とあっさりと断る案件なのですが、3連休の初日にいきなりリア充な生活を満喫するのも悪くない、という謎のポジティブさを発揮し、並ぶことにしました。

とは言っても、何もせずに並んでしまうとその他大勢の人間と同じになってしまいます。やはりここは意識が高い人間として、行列に並びながら本を読んで知的好奇心を満たしておこうということで本屋に行きました。

そこで出会ったのが今回の本になります。2ちゃんねるの元管理人で有名な「ひろゆき」さんの本になります(以下、ひろゆきさんと言います)。その名も「無敵の思考」。

この本は、ひろゆきさんの普段の思考はどのようなものであるかをざっと紹介するタイプのものになっています。まず大前提として「ルールを決めておく」という思考があり、その前提にそって、ひろゆきさんが生きていくうえで「お得になる」「幸せになる」とこれまでの人生で体系化してきたルールが記載されています。

つまり、自分の中にある「ルール」を守って生きることで、得したり幸せになったりするということです。そして、ひろゆきさん自身がそのように感じて(あるいは修正して)きたルールを、読者にもやってみれば?という感じで提案してくれており、それらを「考え方のルール」「能力と仕事のルール」「お金のルール」と大きくカテゴリーに分け、それぞれのカテゴリーの中でさらに細かいルールが書かれています。

僕個人としては、ひろゆきさんは自己中で自分の好きなことばっかりやって人のことを全く聞き入れないタイプの人間となんとなく考えていたのですが(失礼ですね)、彼のルールを見てみると意外にも「「年上」の言うことは聞いておく」であったり「「長く役に立つ本を読む」であったりと、僕が勝手に抱いていたイメージを覆すようなルールもありました。

僕は個人的に、まじめすぎてなんとなく生きていて息詰まることが多い人にこの本を読んでもらいたいです。彼自身が本の中で書いてある通り、これらのルールを守ろうとすると「自分に甘く」なります。ただ、まじめに生きている人にはそういった姿勢も必要になるのではないでしょうか。僕も割とまじめなところがあるので、読んでいてハッとすることも何度もありました。

それにしても、彼の「ルール」は確かに人生楽に生きられるなぁというものがそろっています。ではなぜ、そのように「ルール」を決めてそのルールに従うことでお得に、楽に生きようとするのか。「おわりに」の箇所で、本当に短い文章になりますが、彼なりの今の考えが記載されています。そして、なぜこの本が出版されたのかも。

ここを読んで僕は、軽く微笑んでしまいました。「おわりに」だけでなく、この本には彼独特の文章の書き回しというものがありますが、それが何ともいい味を出していますね。

また将来息苦しくなったときに読みたい本です。

ちなみに当初に予定していたかき氷屋さんは、僕らが到着するころには「本日の受け付けは終了しました」となっていました。普段なら凹むところですが、この本を読んでいたのでゆるく考えることができました。結果的に店を変え、最終的においしいかき氷を食べることができました。それだけでも読んだ価値があったかな。笑

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