借金の底なし沼で知ったお金の味

文句なしにおすすめできる本に出会いました。むしろ、自分だけの読書経験にしておくためにおすすめ本として紹介するのかを迷うレベルです。この本は久しぶりに付箋をつけまくる結果となりました。タイトルを見ればわかると思いますが、非常に過激な内容となっています。

25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記という文字を見るだけでも内容に期待が持てますね。

【内容】

20代のときにとある事件を通して数千万円の借金を背負った著者が、どのように借金を背負うことになったのか、その借金を抱えてどのように生きたのか、そこから何を学んだのかが記載されています。当時の思い出したくもない経験を記載しながら、著者が成長していく姿を追体験することができます。実際にどのようなビジネスで借金を返済したのかという点はほとんど記載がありませんが、著者がまだ現役のビジネスマンである故に仕方がないことだと思いますし、それ以外の物語から得られるものが大きすぎるので僕は気にしていません。

【感想】

圧倒的な密度の内容を見ることができた、という感想につきます。中には見たくもないようなことが記載されていたりもしますが、日本という社会の中で目を背けられない現実であり、その暗い部分の一面を垣間見ることが出来るという点でぼくは逆に評価しています。出版されたのは2009年と古いですが、いつの時代でも読めば何らかの知見を得られると思います。以下に僕が付箋を貼った個所の一部を紹介したいと思います。人にとっては当たり前の内容だったりしますが、やはり壮絶な経験を潜り抜けた人が記載するものには深みがあります。

「人間と動物の違いは、動物はただ自らが置かれた環境に順応することしかできないのに対して、人間は自らが置かれた環境が目的達成の足を引っ張ると考えれば、環境に働きかけて環境を変えることができることにあります。」

「自分の運命のハンドルから手を放したら失敗は免れない」

「当事者意識の欠如が人生を狂わせる」

それにしても自分の年収より高い金利が毎年積みあがっていく状況であきらめない著者には驚かされます。やはり自分を守るのは自らの人生に対する当事者意識と、少しでもよりよく生きるための合理的な努力ですね。自分も地道に努力しているつもりでしたが、まだまだのようです。

後日談になりますが、過去にふるさと納税について調べていた時に読んだ本があったのですが、なんと同じ著者でした。その本では食費のほとんどをふるさと納税の景品で賄うような記載があったので、それだけ高額の寄付(ふるさと納税)をしているのはどんな人物なんだろうと思っていたのですが、今回の本を読んで納得しました。

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