【書評】不動産投資1年目の教科書

最近、僕はよく不動産投資について勉強しているのですが、なかなか良い本に出会ったので紹介したいと思います。コアプラス・アンド・アーキテクチャーズ株式会社代表取締役の玉川陽介さんによる「不動産投資 1年目の教科書」です。

こちらの本は、不動産投資を始めようと思っている人からよく来る質問をまとめた形式になっており、その良くある質問に対して玉川さんの見解を述べるという流れになっています。

僕が思うに、不動産投資はある程度手法が確立されたものであり、基本的にやることは人によって大きく変化することはありません。超簡単に単純化すると、以下のようになると思います。

  1. 不動産を見つける
  2. 欲しければその不動産を買う
  3. 大家さんとして運営する
  4. 売る(若しくは保有を続ける)

かなり無理矢理ですが、不動産投資として行うことをまとめると、この流れになると思います。そして、このそれぞれの段階をさらに細かく見ていくと、たくさんの意思決定が必要となることがわかります。そして、この本はそのそれぞれの意思決定に関する疑問に丁寧に答えてくれるのです。

不動産投資における意思決定

例えば、本書にかかれていることからいくつかの例をあげてみると

  • ワンルームか、ファミリータイプか
  • 都心か、地方か
  • 区分所有か、一棟買いか
  • 木造か、鉄骨か、RCか
  • 新築か、中古か
  • 現金か、借入か
  • ローン完済まで保有か、中途売却か

などになります。このように、不動産投資を行うには様々な意思決定が求められます。これに対して、著者の見解が述べられているのです。

この本の良いところは、これから不動産投資を行おうと思っている人が、「こういう疑問を持つ人もいるのだ」と自分が知らない疑問について知ることができるという点にあります。事実、僕も漠然と不動産投資について勉強していましたが、これまで一切考えもしなかった疑問を知ることになりました。また、それらの疑問について、著者の回答を通して、ある程度の知見を得ることが出来るもの良かったポイントです。

もちろん、上記に記載したような意思決定に関する質問だけでなく、不動産投資を行いたいと思う人が良く疑問に思うことなどもしっかりと取り上げられています。更に、不動産投資を行う際に必要となる視点についてもかなりの紙面を割いて記載されています。

注意点としては、こちらの本が書かれたのが2013年であるため、アベノミクスや東京オリンピックに対する記載もある程度なされていることがあげられます。こちらは数年前の情報のため、参考程度にとどめておいた方が良いと思います。

今まで数多くの不動産投資に関する本を読んできましたが、この本が一番実感を持って読むことが出来ました。著者が不動産が大好きで仕方ないというよりは、完全に投資手段として客観的に不動産を見ているため、「絶対に不動産が最高です」といった記載ぶりではないところが逆にしっくりきたのかもしれません。

不動産投資に足を踏み入れる前に、再度読み返してみようと思います。

ではでは。

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