まだ本気出してないだけという人へ
今回この記事を書こうと思ったのは、過去の自分そっくりの発言をしている人を電車内で発見してしまったためです。絶対にありえないとは思いますが、その人がこのブログを見て少しでも自分の考えが危険だと気づいてもらえれば幸いです。
本気出せば出来るは間違い
その人の発言は簡単に要約すると「おれはまだ本気を出していないだけであって、これだ!というものを見つけて本気出せば成功できる」というものでした。懐かしいですね。僕も高校生らへんまでは漠然とこのように考えていて、必死に勉強することもなければ全力で部活に取り組むこともなく、ダラダラとバイトをして生きているタイプの人間でした。福本先生の漫画である「カイジ」を知っている人は、まぁダメな時のカイジみたいな人だったと想像してくれれば大体あってます。
もし、このブログを読んでくれている人がこの考えを持っているのであれば、すぐに考えを改めたほうが良いでしょう。ハッキリと言いますが、この発想でいる限り絶対にうまくいきません。なぜでしょうか。理由については本気を出すときにわかるのですが、以下では僕が本気を出してみようとしたときにぶち当たった壁について書いていきます。
本気が出せない
本気出せば出来ると思っている人は、まずなんでも良いから身近なことで本気を出してみてください。なんでも良いです。学生であれば次のテストでクラスNo.1になるとか、社会人であれば営業なら月間トップを取るとか、間接部門なら資格取得や革新的な業務改善を考えるなどです。もし何に本気で取り組めば良いかわからない人は、30分、いや15分で良いので英単語を全力で覚えてみましょう。やってみればわかりますが、まずできません。何をすれば良いかわからないからです。
今となっては、何かを達成するためには効率的な取り組み方を研究して、目標のために必要となるタスクを洗い出し、それぞれに優先順位をつけて自分の人生の時間を配分していくという基本的な流れがわかるのですが、いままで本気を出したことが無い人は、慣れていないので何をすれば良いかもわからない状態からのスタートになります。これまで出来ていないことを、思い立ったからと言って急に出来るようになるわけがありません。
既に本気を出している人の足許にも及ばない
次にぶち当たる壁として、初めて本気を出して得られる成果は、既に本気を出している人がのんびりと手を抜いてやる作業の足元にも及ばないという現実になります。上記にも書いたように、昔から真剣に生きている人はこれまでに積み上げた莫大な経験値があります。そういう人は何をするにも効率的に取り組むことが出来るので、軽く手を抜いたところで大きな成果を上げることが出来ます。
すごく失礼な記載をすると、子どものころから京大を目指している人が行う1時間の勉強と、これまでサボりまくっていたのに急に大学を目指して勉強を開始した人の1時間の勉強では、前者の方が圧倒的に高い効果を得ることになります。サボりまくっていた人が追い付くためには、もっと多くの時間をかけるか、更に効率的に成果を出す方法を必死に探さなければならないのです。多くの人は、この先行者との圧倒的な「差」を目の当たりにして本気を出すのをやめてしまいます。
本気出す症候群の原因
少し話がそれますが、どうしてサボり気味の人は本気を出せば簡単に人生が変えられると思っているのでしょうか。僕は、映画や漫画がその原因のひとつだと考えています。なぜかというと、映画や漫画の世界では、数時間の間に主人公が劇的に成長するからです。よくあるストーリーとしては、主人公が悪役に追い詰められる⇒少しの期間、修行する⇒成長した主人公が悪役を倒すというものがあります。問題なのは、しんどいはずの修業期間も映画・漫画上では一瞬で過ぎ去ってしまうことです。映画の世界では数か月修行していたとしても、我々の目に映るのは数分間だけだったりします。ここで脳みそが「本気を出せばガラッと人生が変わる」と数か月の修業が簡単なもののように錯覚するのではないでしょうか。※ちなみに、僕は映画も漫画も娯楽としてめちゃくちゃ好きです。
今すぐに本気を出そう
さて、やらなければならないことをダラダラと惰性でやり過ごしている人へ。一刻も早く、本気を出してやるべきことに取り組みましょう。そして、自分が本気を出しても全然大したことがないという現実を受け入れてください。まぁ僕自身いまだに全然大したことがないので偉そうなことは言えませんが、本気を出しても人生が変わり始めるのはものすごく時間がかかるという点だけは理解しているつもりです。そんな僕から言えることは「さっさと本気を出して真剣に生きた人が有利ですよ。」ということです。それだけは信じてください。