英会話スクールに通ったので本気で感想を書いてみる

世の中には英会話スクールというものがある。要するにお金を払って外国人の先生と英語でお話するところである。もともと自分自身が「英会話スクールに通って英語が話せるようになった人はいない」「英会話スクールはコスパが悪すぎる」「英会話スクールにお金を払うくらいならさっさと海外留学した方がよい」というスタンス寄りだったことは認めなければならない。

ただ、そんな僕でも英会話スクールに通っても良いのではないかということになった。簡単な話で、一定の金額まで会社がお金を立て替えてくれるということなのだ。そのため、懸念点の1つである「コスパが悪い」というものが完全に払しょくされることになる。「無料で英会話スクールに通えるなら、まぁやっても良いか」ということで、英会話スクールに通うことになった。現金な話である。

そしてある程度の期間を通い続けたため、これまで想像でしかなかった英会話スクールに関して、より手触り感がある感覚を掴むことができたと思っている。働きながらではあるが皆勤賞レベルでレッスンに参加したので、今回は実体験をもとに感想を本気で書いてみようと思う。

なお、今回参加した英会話スクールについては具体名を出すことは避ける。ただ、対面・オンラインの両方選択出来て、かつマンツーマンの大手スクールだったということだけは伝えておきたい。たまにあるグループレッスンではなく、最初から最後までマンツーマンだった。正直スクールでそこまで差が無いとは思うが、ここに関しては名前を出さないのは許してほしい。

結論

いきなり結論から書こうと思う。今回英会話スクールに通って感じたことは「自分のお金だったら行く必要はなかった」ということになる。会社のお金なのでまだよかったが、これが自腹だったら払ったお金分の価値を感じることはできなかっただろう。そして、対面式ではなく、格安オンライン英会話であればまだやる価値はあるかもしれない、というのも個人的な結論となる。というか、自腹でやってみても良いかなと思い始めている。その理由について、いくつか下記に残しておく。

※もちろんこの結論は自分が通った結果であり、人によっては全く異なる結論になるとは思う。あくまで参考程度にとどめていただき、実際に自分が英会話スクールへ行く、行かない、また行く場合はどのようなものを選択するのかの判断材料にしていただければと思う。

監査法人勤務の人間らしく言い訳を並べたところで、なぜそう思ったのかの理由をいくつか書いていこう。

理由①カリキュラムに沿った授業が向いてなかった

いきなり元も子もない理由となったが、今回私が選んだ英会話スクールはかなりの大手であり、もちろんその人のレベルに合った教材が自前で揃っていた。一番最初に講師と無料でやり取りし、自分のレベルを講師が判断する。例えば全く話せなかったらレベル1、まぁまぁ話せたらレベル5といった感じだ。それぞれのレベルに応じた教材があり、そのカリキュラムに沿って講師と授業(というか会話)を進めていくものであった。

もう少し具体的に言うと、教材の中に「プレゼンをするとき」「プレゼン内容に質問を挟むとき」という内容があり、それぞれの内容について講師とロールプレイしたり、〇〇について話し合ってくださいと教材に指示がありそれについて講師と話したり、という感じで、その日の授業について何をどうするかがかなり細かく決められているのだ。あまり英会話になじみがない人にとってはかなり良いシステムだとは思うが、私にとってはこれが大いに合わなかった。

というのも、そもそも今回私が英会話スクールに申し込んだ理由は「少しでも英語で話す機会を増やすため」であった。実際今回の教材にあるような表現やパターンを覚えるということを目的にしていなかったのだ。言ってしまえば、そのような表現やパターンは本屋に売っているビジネス英語についての本を購入すればもっと広く、本当に自分が必要なパターンを吸収することできるので、僕はとにかく英語で何でも良いから話し続ける機会が欲しかったのだ。これに関してはある程度の英語力を持っている人であれば納得してもらえると思う。

結局英語力、特にスピーキングを伸ばすために必要なのは、実際に外国人と英語でいかに長く話すかということにつきるのだ。教科書で決められたパターンを使用することはめったになく、それよりも実際に話す中で「ほぉ~そういう風に話すんだ」と感心したことをマネして徐々に身に着けていくというのが定石だと思う。

そのため、カリキュラムに沿って話す内容を決められているということが私とは全く合わなかった。結局何度か通って仲良くなった先生との会話の場合は、「今回は教科書ではなく、カジュアルに話したい」と自分から持ち掛けて授業の最初から最後まで普通に会話を続けることにしていた。自分のスタンスを説明した教師からも「そう(教科書ではなくカジュアルに話したいと)言ってくれると助かるし、会話力も間違いなく伸びると思う」と言ってもらえたので、私の感覚は間違ってはいないと思う。

このことから、結局対面式で高いお金を払って決められたカリキュラムに沿ってのであれば、どちらかというとオンライン専門の英会話などで安いところを選択し、そこの講師とカジュアルに会話することを選んだ方が費用対効果は圧倒的に高いのではないかと考え、今回の結論に至ったのである。

理由②結局専門分野の話はできないから

2つ目の理由は、結局英会話スクールの先生は英語を教えることに特化した職業であるため、私が本当に会話したいような専門的な内容は話すことができないということがあげられる。私は可能であれば自身が所属する監査法人のことや、業務で専門としている内部統制のことなどを中心に話をしたかったのだが、冷静に考えて日本人が相手だとしても監査法人や内部統制の話ができる人間というものはほとんどおらず、英会話スクールの教師と英語でそれらについて話すことは不可能なのである。

これはあなたがあなたの小学校や中学校の国語の教師と、自分の仕事内容を深く話し合えるのかを想像していただければ、私が何を言いたいのか理解していただけると思う。要するに先生は結局のところ先生でしかなく、自分の専門分野に対する知識はほぼゼロなので深い話ができるわけがないのだ。もちろん先生に対して自分の業務について英語で説明する能力は上がるかもしれないが、どうせお金払って話すのであれば自分のためになる領域について深く話したかったというのが正直なところである。

一応大手の英会話スクールなので、講師にもビジネスのバックグラウンドがある人が多いのだとは思う。誰の経歴を見てみても一般企業(日本人でも知っているような大企業が多い)で働いていた経験があるし、もしかしたら私の思い違いなのかもしれないが、とはいえ私は誰とも自分の専門分野での深い話が出来なかったという事実がある。

結局、自分の専門領域について英語で話すという点については、監査法人の海外メンバーファームの人たちと話すことによって、ある程度自分にもできることがわかったので良かったのだが、本当に専門分野の英語力を伸ばそうと思ったら、留学するか海外駐在して、その分野で英語でやり取りするという状況にどっぷりつかる必要があるのだと思う。

ここでも理由①と同様に、高いお金を払ったとしても、自分の専門分野について話すことが出来ないのであれば、カジュアルに英語でやり取りする機会を増やすために格安オンライン英会話にした方がよいのでは、という結論に至った。

まとめ

英会話スクールに通ってみたまとめとして、英語力を伸ばすために経験を積むのであれば、気軽に話せる格安のオンライン英会話スクールでダラダラと話す機会を増やすのが最もコスパが良いと感じた。「格安スクールは講師の質が低い」と思われるかもしれないが、正直英語で話せればなんでもよいのだ。これは最近になって急激に英語で仕事をやり取りする機会が増えた今だからこそ自信を持って言える。

少しでも英会話スクールへ挑戦してみようと思っている人の参考になればうれしい。

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